MORISAMA

ライタ~ 書きモノおまかせあれぇ

忘れられないクラブ

音箱好きは、旅行に行ったら、とりあえず現地でクラブを探してみる人が多いと思う。

 

グッとくる渋い四つ打ちを流しているクラブを自力で見つけられたら、嬉しいものだ。

 

例に漏れずわたしもそのタイプで、名古屋では、地元のテクノファンも認める「MAGO」http://club-mago.co.jp、卒業旅行として行ったドイツ・フライブルクではテクノオンリーで大盛況の「Drifters」というクラブを見事見つけ出して、(※インターネットの力)足繁く通い詰めた。

https://www.instagram.com/p/rehIHolyPl/?utm_source=ig_share_sheet&igshid=j4kkyqv45t3t

ところでこの「Drifters」、日本的に考えると「8時だョ!全員集合」感があるし、フライブルクってどこ?ど田舎のクラブってどうなん?(笑)と感じてしまうところだが、やっぱりドイツは凄かった。まったくの無名なDJたちなのに、すべての演者が、盛り下げることなく、客をガンガンに踊らせていた。

 

で、最近の話。

北海道旅行をしたときのこと。いくら「テクノ クラブ 札幌」なんて検索しても、まったく出てこなかった。テクノって打つと「テクノ●●札幌支店」なんていう何かの会社たちが検索結果をめちゃめちゃ邪魔してくるし、上位に出てくるのはやはり大箱ばかり。チャラいパーティーフォトを見ると、音楽の場の皮を被ったナンパ箱のようだった。

 

そのなかで、パーティーフォトがまったく出てこない「Precious Hall」の渋いホームページを見て、いい音楽の匂いがプンプンするぞ!と思った。(何様だ)

 

寒空の中そのクラブを探すが、いっこうに見つからない。しかし、地図ではここにあるはずだ。もしかして、目の前の重厚なビルの中にあるのだろうか?

 

看板には、他のフロアの店名は書いてあるが、あるはずの地下にはなにも書いていない。

すると、ビルに入っている店はすべて閉店しているというのに、キャップをかぶったお兄さんが一人で螺旋階段を下って行った。

 

下にあるんじゃね?!

と、お兄さんをそっと追って行くと、階段の下に続く重そうなドアを開けて、中に吸い込まれていった。

 

看板も出さずにビルの地下に店を構えるなんて、ハプニングバーかよっ。

 

と思ったが、意を決してその重いドアを開いて覗いてみると、やはりそこがPrecious Hallだった。

その時に流れていた音楽は、四つ打ちではなくジャズじみたアンビエント風な音だったので、また違う機会に行こう、ということにした。

 

地下にひっそりと佇み、看板を出さず、生粋の音好きが集まる…。「一見さんお断りです」感さえ感じたそのクラブ、私はすっかり虜になってしまった。また札幌に行けたら、ちゃんと入ってみたい。

 

http://www.precioushall.com/schedule/