MORISAMA

ライタ~ 書きモノおまかせあれぇ

ボヘミアン・ラプソティなめてた

ネタ、バレバレです。

 

なんか話題になってるこの映画。

http://www.foxmovies-jp.com/bohemianrhapsody/

 

ボヘミアン・ラプソティ」は、なんとなく耳に入ってくるなーとは思っていたけれど、ノーマークだった。

それは、心のどこかで「QUEEN興味ねえ!過去の産物でしょ?」という思いがあったからかも知れない。

 

自分の、QUEENに対するイメージは…

「海外のオープンマイクのバー(カラオケ的な)でとりあえず選曲される、みんなが知ってて無難な曲」

だった。

 

自分がバンドのドラムとして初めて人前に立ったとき(と言っても社内の人だけを集めた飲み会ライブ笑)、We Will Rock Youをやった。理由は、「ドラム初心者でも叩きやすく、みんな知ってる曲」なんていうことだった気がする。当時の自分にとって、We Will Rock Youはまさに「過去の産物」だったし、「おじさんの曲」で、「技巧のいらない単純な曲」だった。ドンドンパだけのリズムを、ドヤ顔で叩くのは楽しかったけれど。

 

友人に誘われたので、観てみた。正直、QUEENが題材の映画ってことも知らなかった。主題歌がQUEENなのかな?程度。どんだけ世間に疎いんだ。

 

冒頭、QUEENが大歓声のなかステージに上がるシーンで、嫌な予感がした。

 

「やば!これ、バンドの栄枯盛衰物語じゃない?」

 

自分は、「音楽系・夢追い人」のストーリーにめちゃくちゃ弱いのだ。

音楽雑誌編集者の物語「モテキ」然り、売れないピアニストと自称女優の成り上がり物語「ラ・ラ・ランド」然り、少しでも音楽絡みで「大きな夢がある私…でも、周りからは理解されずに孤独な私…」感のある映画は、もうその空気感だけで号泣してしまう。自分も抱えている「今の私は、本当の私じゃない。私の理想はもっと別の形で、ビッグな夢がある」というフラストレーションをドンピシャになぞってくるからだ。特に、この「今の私は本当の私じゃない」「もっとビッグになってやる」という気持ちは、同じ夢追い人のなかでも、アーティストや起業家より、ミュージシャンが強く持つ傾向にある、気がする。

そんなわけで(?)、早くも冒頭の演奏シーンから「夢を叶えて羨ましいな〜」という思いで大号泣、終始涙の止まらない映画観賞になった。

 

自分の名前を改名してまで、過去の自分と決別しようとしていたフレディ・マーキュリー。学生時代に何度もメールアドレスを変更したり、今もわざわざ複数のライター名を使って、それでもって本名を出すのは嫌な自分と重なる気がした。

 

何も成し遂げてない自分が「フレディ・マーキュリーに共感するわ〜」なんて、めちゃくちゃおこがましいことだが、映画中では、彼らが「自分たちの音楽を聴いて、『これは私の音楽だ』と思ってほしい」と言っていたのが印象的で、自分はこの映画を見て「これは紛れもなく自分の映画だ」と思ったし、彼らのそういう人を巻き込むところにまんまとはまるという反応は、正解だったんじゃないかな。

 

それにしても、QUEEN結成から大ブームまでの道のりがトントン拍子すぎて、「やっぱり才能のある人はすぐに見出されるんだ……」と落ち込む。すべての夢追いミュージシャンの心に、グサッと刺さるんじゃないだろうか。

 

そして、自分が過去に「ドラムがクソ簡単」ということで演奏したWe Will Rock You。あれも「観客がコーラスしてくれたり手拍子してくれたり、一緒にコンサートを作り上げるのがとても楽しい」という体験をもとに、観客も演奏の一部になるような曲にしようというアイデアで生まれた曲だったことを知った。(映画内だけの演出かも知れないけど)

 

そんな情熱から生まれた曲を、自分は「太鼓の達人で難易度MAXでもできそうな曲」だと思っていたことを悔やんだ。

 

でも、熱狂的でないコンサート、例えば自分がやった社内ライブでは、観客が座りながらお情けで太ももをパンパン叩き+手拍子が関の山。自分もそんな程度の認識だった。でも、これは違うんだ。立って、思い切り片足ずつ地面を踏みしめて音を鳴らして、体全体で演奏するんだ、って思った。

 

色んな「カッコイイ」ものにめっちゃくちゃ影響されやすい単純な自分は、映画を見た後、必ず「自分も映画監督になりたいなー!」と思う。ミュージシャンにはそれぞれ、個性の強い色々なドラマがあるはずだ。すべてのミュージシャンの色んなドラマを作ってみたい。

 

ものすごく、Aviciiの映画が見たくなった。Aviciiは生前にもドキュメンタリー映画を撮られていたけど、亡くなって世界中の人が「Aviciiロス」を引き起こしたのち、落ち着いてきてしまった今、ボヘミアン・ラプソティのように、ストーリー仕立てにしたものが観たいなー。もう、撮ってる最中なのかな?

 

そして、音楽への向き合い方も、反省した。わたしは正直、音楽を、ミュージシャンを、ナメていたのかも知れない。

 

っていうエモくて小っ恥ずかしい文を書かせるほど、ボヘミアン・ラプソティは良かった。